定款認証の改正とテレビ電話による認証制度について

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定款認証の改正とテレビ電話による認証制度について

今回は、会社の定款認証の改正とテレビ電話による認証制度について説明です。

 

 

定款認証の方式の変更点

株式会社、一般社団法人、一般財団法人の定款認証の嘱託人は、法人設立の時に
実質的支配者となるべき者につき、氏名、住居、生年月日等と、その者が暴力団員
及び国際テロリストに該当するか否かを公証人に申告する必要があります。

 

 

公証人に実質的支配者ついて申告する人

実質的支配者の申告者は、定款認証を申請した「嘱託人」です。
「嘱託人」とは、定款の作成者の人です。

 

 

対象となる法人

株式会社、一般社団法人、一般財団法人です。

 

 

改正の対象となる定款

書面による認証と電子定款の両方とも対象となります。

 

 

定款認証の改正時期

定款認証の改正時期は、平成30年11月30日です。

 

 

改正の趣旨

法人の実質的支配者を把握することなどにより、法人の透明性を高め、
暴力団員等による法人の不正使用(マネーロンダリング、テロ資金供与等)を
抑止することが国内外から求められていることを踏まえての措置です。

(注)暴力団員とは、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第6号に規定する暴力団員、すなわち「暴力団の構成員」であり、国際テロリストとは、国際連合安全保障理事会決議第1267号等を踏まえ我が国が実施する国際テロリストの財産の凍結等に関する特別措置法第3条第1項の規定により公告されている者(現に同項に規定する名簿に記載されている者に限る。)若しくは同法第4条第1項の規定により指定を受けている者です。(日本公証人連合会HPより抜粋)

 

 

実質的支配者について

実質的支配者とは、法人の事業経営を実質的に支配することが可能となる
関係にある個人をいいます。
具体的には、次のとおりです。

 

株式会社の場合

① 株式の50%を超える株式を保有する個人

② ①に該当する個人がいない場合は、株式の25%を超える株式を
  有する個人

③ ②に該当する個人がいない場合は、事業活動に支配的な影響力を
  有する個人

④ ①~③に該当する個人がいない場合は、代表取締役

 

一般社団法人、一般財団法人の場合

① 事業活動に支配的な影響力を有する個人

② ①に該当する個人がいない場合は、代表理事

 

 

実質的支配者が暴力団員等に該当する場合

暴力団員等が実質的支配者であり、新設法人の設立行為に違法性が
あると認められた場合は、公証人は、定款の認証をすることができません。

 

 

実質的支配者が暴力団員等に該当しない場合

該当しない場合は、公証人は、定款の認証を行います。
その場合には、従来の認証文に「嘱託人は、本職に対し、設立される法人の実質的支配者となるべき者が○○である旨及び同人が暴力団員等でない旨を申告した。」旨の文言が付加されます。
(日本公証人連合会HPより抜粋)

 

 

テレビ電話による認証制度

平成31年3月29日から、一定の要件を満たす場合は、
公証役場に行かなくてもテレビ電話で公証人の本人確認等を行い、
定款認証を受けることが可能となりました。

 

 

一定の要件は

①テレビ電話による認証を利用できるのは、次のいずれかの場合です。 

 ア 発起人等が定款に電子署名し、自らオンラインで認証申請する場合
 イ 発起人等が委任状に電子署名し、定款作成代理人が定款に電子署名して
   オンラインで認証申請をする場合

 

②認証を受ける文書は、電子文書のみです

 上記①イの場合は、次の事項についても注意が必要です。
 2019年10月までは、委任状と電子定款をひとつにした電子文書に
 発起人等と作成代理人が順次電子署名してからオンライン申請を行います。

 2019年10月以降は、委任状と電子定款に個別に電子署名して、2通の
 電子文書でオンライン申請をすることになります。

 

 

 

まとめ

定款の認証制度も、時代とともに変更がなされています。
テレビ電話による認証制度については、概要説明までとします。
実際に行う場合には、事前準備や認証を受けようとする公証役場に相談して下さい。

覚えておきたい事項として、実質的支配者についての申告が必要となったことです。
ご自身で定款認証を行う場合は、よく注意してください。
ご不明な事項は、認証を受けようとする公証役場又は専門家に相談されるほうが、
スムーズな定款認証を受けることが出来ると思います。